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Showing posts from August, 2017

深夜廻~メインテーマ~

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去る24日にゲーム「深夜廻」が発売されました。 僕もサウンドトラックCD目当てで日本一ショップ限定版を購入しました。 CDの曲数は少ないですが内容、ほかの特典、パッケージ含めてすばらしい仕上がりでした。 ゲームは……まだPS4持ってないのにPS4版を選んでしまったので。 さて、このほど自身二回目の( あれ はノーカウントで)カバー曲の試みとして本作のメインテーマをカバーしてみました。 選曲の理由として、公式サイトで流れていて非常に耳に残ったこと、発売のタイミングが近かったことがあります。 今回は 前回 とは違って原曲の流れを完全になぞった上でアレンジを施す手法で挑みました。 というのも、ピアノのコピーが大変だったのでとにかくまず全部聴き取らないと始まらないぞと。 前回は何だかんだテーマがはっきりしていたので構成に変化をつけてもやりやすかったんですよね。 で、結局不完全なピアノコピーをベースに肉付けをしていくことになりました。 聴き取れなかった部分は自己流で補完している訳ですが、聴き取れた部分も自己判断で改変しているところが幾つかあります。  ここで問題なのがどうアレンジするか。 原曲通りストリングスなどを導入しても原曲の劣化コピーにしかなりません。 であれば別の道を探るべきだと思い、その類の楽器を一切用いない方向でアレンジを始めました。 結果としてトラックは8トラック、内訳は Evolve Mutations 2 が1、 The Giant が2, 残りの5つが Una Corda となりました。 冒頭のオルゴールに使ったEM2以外すべてピアノ音源という内容です。 最近これらの音源の面白さにはまっていたのでなんとなくそういう方向に収まっていきました。 ただ持続音系がふわっとした音になりがちで、 この辺 があればストリングスの音をカバーできたのにとも思ったのですが。 全体にちょっと音が響きすぎの感はあります。 内容について触れると、メインのピアノはUna Corda Pureのベーシックプリセットを少しいじったもの。 打撃音はThe GiantのGiant Noiseプリセットです。 前者は普通のピアノとは異なる響き、後者は通常のパーカッションにはないインパクトを求めました。 このコンピは Eclipsed

[オリジナル曲]Dreaming Doll

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"Azure"以来久しぶりの普通の曲です。 今回はいつものループ音楽を作ろうとしていたのですが、展開が大きくなってループに向かなくなったという事情で通常の楽曲として構成しました。 三拍子の比較的よくあるチェレスタ中心の楽曲です。 ジャンル的にはゴシックと言っていいでしょう。 フレーズごとに器楽構成を少しずつ変えて、最後にピアノソロで締める構成です。 各フレーズを二回繰り返して次に展開するので若干水増し感がなくはないですが。 最後に少し転調がありますが、急な同主調転調は癖みたいなもので、若干違和感があるかもしれません(最新の" Across The Border "でもやってますが) 。 個々のフレーズ自体は割とよくできたと思っています。

反応

曲の改善点が知りたいことと動画の宣伝も兼ねて、Cakewalkの フォーラム に"Azure"の動画を投げたわけですが、ポジティヴな反応やちょっと手厳しいアドバイスなど少しコメントを頂けてうれしく思います。 フォーラムの方々の温かい反応は非常にありがたく、またコメントは技術的にもモチベーション的にも助けになります。 日本語の記事で届くことはないと思いますが、あらためて感謝申し上げます。 さて、それを置いても最近ニコニコ動画でコメントやマイリストを頂けることもあるようになってきて、これもまた嬉しい限り。 更にありがたいことに、多くが評価や応援のコメントで本当に励みになります。 最重要なはずのYouTubeでは再生が増える以外に何もリアクションがなく寂しいですが。 やはりYouTubeで目立つくらいまでレベルアップしないとなと思わされます。 このように日々成長を続けている手応えを感じています。 願わくばもっと多くの人に音楽を届けられるように。

曲のこだわり

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ネット上に曲を公開し始めてから一ヶ月以上経ちました。 前に書いたように多くはゲーム音楽を意識した作りになっています。 なのですが、そこにも自分なりにこだわりというものがあったりします。 それは単独で楽しめる曲にすること。 何を当たり前な、と思われそうですが、多くのフリー音楽素材屋さんの曲を聴いて感じるのが、不特定の目的に使われるため主張を抑えたプレーンで馴染みやすい作りになっていることが多いということです。 そうするとどれだけ質が高くても単独で聴いた時の印象はそれほど強くないということが多いのです。 そういうタイプの素材作家さんは沢山いますし、僕よりもずっとプロフェッショナルな制作をされているので同じ土俵では勝負になりません。 ので、自分は自分の作りたい曲を作る、ピンときた人だけ使ってくれ、というのが自分の姿勢であり、そんな自分の癖が目立つためには必要になるのかなと思っています。 正直、自己評価として自分の素材曲は特にループのタイミングに結構癖がある事が多く、具体的には通常ループは(繰り返し主体なら特に)偶数フレーズで行うことが多いと思うのですが、僕の曲は奇数フレーズで妙なループの入り方をすることがあるので、繰り返した時に独特な感覚がある(と、自分では思っている)わけです。 これは最近アップロードした「 Keep Me Breath 」や「 時の残光 」 などで聴かれると思います。 また、曲自体もあまり汎用性を考えずにやりたい放題やることがあります。 これは昨夜(と言うか今朝)アップロードした「東の風」が典型ですかね。 そういうわけで、自分は自分の道を行く、そういう姿勢でこれからも行きたいと思います。

Symphony Series - Completed!

KOMPLETEにEssencial版が3タイトルで収録されたときはもうないのかもしれないと思っていたNative Instrumentsの Symphony Series - Percussion が発表となりました。 制作はまさかの Sonuscore 。 Soundiron かと思っていたので意外でしたが、スタジオ収録ということで使い勝手は良さそうです。 そして期待していた バンドル も無事発売。 アップグレード版は75800円と総合オーケストラコレクションとしてはお手頃なのがうれしいポイントですね。 僕の場合それを使いこなすべく修行とキーボードを買うのが先決ですが。 通常版の価格は129800円ということで、 Spitfire Symphony Orchestra が比較の視野に入ってきそうですが、あちらのほうが大規模かつ通常のオーケストラとして使いやすいと思いますが、より高額なのとパーカッションが別ラインなのがネックになりそうです。 Cinesamples はもっと高いし、 Cinematic Studio Series は来年に遅れているし、 Sonokinetic Orchestral Seriesはいつ完成するかわからないので、外ならぬNI製品である点も含め現時点でKONTAKT用オーケストラ・ライブラリーの最右翼と思われます。 ただ、Essencialを使った感じWoodwindsのノイズが少し気になるんですよね。

ゲーム音楽的なあれこれ

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僕の公開している楽曲のほとんどはループしてフェードアウトで終わる構成になっていますが、多くの場合曲調からお察しいただける通り、これはゲーム音楽を意識して行っています。 そもそも僕はプログレ好きであると同時にゲーム音楽(それ以外のサントラもですが)を愛好していて、作曲家としての夢を語るならゲームのサウンドトラックを作ってみたいというくらいです。 そういうわけで、前にも書いたようにゲームに使えるような曲を作って ニコニ・コモンズ や Google Drive でフリー素材として配布するという試みを行っています。 割合が極端に偏っているのはこちらの活動に軸足を置いているから、それと凝った楽曲は時間がかかるのでそもそもたくさんできないためです。 素材楽曲は多くの場合短時間でできますし、いろいろな曲調に挑戦することで経験を積む意味でも楽しくできています。 何より今は曲を増やして名前をアピールしたい時でもありますし。 実際、最近はある程度の評価もされるようになってきましたし(YouTubeを除き)、コモンズもちょこちょことダウンロードされているようで、少しずつ成長を感じています。 このまま歩みを止めずに進みたいですね。 ちなみに最近の作品は結構自信作です。

[オリジナル曲]Azure

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続いて、こちらは現時点で最新の作品です。 わかる人はわかると思いますが、 Zircon さんの影響をもろに受けた楽曲です。 そう意識したというよりは最近よく聞いていたので影響が出てしまったという感じです。 さて、ファイルの日付によれば5日間付きっきりで苦心していたこの曲、結論から言えば「三日月」と同じ弱点を持ち越してしまっています。 つまりその場の思い付きで音を入れるからアレンジが散漫になるのですね。 今回はキャッチーなテーマもないので余計に問題な気がします。 ただ、全体の流れは「三日月」より自然にできたと思いますし、SONAR 30周年Raptureプリセットから早速使ってみたギターもいい感じではないかと思うのです。 ちなみにD-Proのguitar noiseプリセットも併用しています。 しかし今回辛いのは、なまじZirconに似ている分だけレベルの差が浮き彫りになってしまっているところですね。

[オリジナル曲]三日月の影は水面に沈む

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少し前の話ですが、オリジナル曲「三日月の影は水面に沈む」についてです。 この曲は少なくとも6年前に手を付けていた曲でした。 テーマとなるフレーズは固まっていたもののそれ以外のアイデアが浮かばずに半ば放置状態になっていました。 しかし音楽制作を続けるにつれ「今ならこの曲を完成させられるのでは?」という思いが浮かんできて、取り組んでみることにしたのです。 結果は……満足とは言えないかもしれません。 構成、アレンジ的には全体を通してまとまりが乏しい気がしますし、音質も納得のいくものではありません。 それでも笛のようなシンセサイザーのフレーズはよくできた(特に最後の転調パート)と思っています。 何より何年も浮いていた曲に一つ区切りをつけられたことは自分にとって良かったと思うのです。

楽曲の良さ

ちゃんとした音楽制作を始めてから一月ほど経ちました。 この間自分がどれだけ成長できたのかはわかりませんが(あまりできていないような)、一つずっと気をつけていることがあります。 楽曲の質のことを考えるとき、例えば生のギターやキーボードで凝った音作りをすれば格好良いトラックが出来るでしょうし、優れたプロダクションが施されれば印象的な仕上がりになる。 それは、そういう音楽をずっと聴いてきている自分がよくわかっていることです。 そこへいくと、僕はまだプロダクションの腕は全然ですし、アレンジの技術も荒削り。 とても質のいいトラックが出来るレベルにはありません。 それでも僕が出来ること、最初から一貫して気を使っているのは、そうだとしてもいい曲だと思えること、です。 もともとSMFで制作を行っていて、その時はMSGS以外の音で制作ができないわけですが、そんな音でも製作中に自分がいい曲だなと思って鑑賞モードになる、それを条件に曲を作ってきました。 それは今でも変わらず、たとえ音質が今一つでも、アレンジが未熟でも、曲の柱だけは良いと思えるものを発表しているつもりです。 いい曲は例えばファミコンやゲームボーイの音でもいい曲として受け入れられてきたはずで、それは曲の核の部分が心に触れるからだと思います。 極端な話、どんな形であれその核を届けるのが音楽の仕事で、アレンジ以降の技術的な部分はその手段でしかないのかな、と思っています。 こんなこと言うと言い訳っぽく聞こえるかもしれませんが。 とにかく、今後も質はどうあれいい曲を届けることを目標に頑張っていこうと思います。