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Showing posts from April, 2012

前回に引き続き

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ちょっと機会があってKayakの楽曲"Ivory Dance"を聴きたくなって探したら、 YouTubeで見つかった のですが、何これ凄い名曲じゃないですか。 元々はシングル"Ruthless Queen"のB面として収録されていた曲で、収録作が収録作だけに聴いたことのあるファンの数は少なくないと思われますが、その後"Eyewitness"や"KayaKoustic"などライヴでの演奏こそ発表されていますがオリジナル版は35周年ボックスにも収録されず、入手不可の音源となっていました(探してたのはそれ)。 スタジオ版だけあって後のライヴより雰囲気の演出が優れています。 この曲はそうしたところで目にしていたため探して出会うことが出来ましたが、この手の曲はまだあったりするのかも知れません。 せっかく未発表曲が日の目を見ることですし、そのオリジナルレコーディングとB面曲を集めたレア・トラック集とか出してくれませんかね。やる気があるなら40周年記念CDはそうなっていたとは思いますが。 で、曲の方ですが、得意技の一つである(他の芸風の印象が強いためあまり言われることはないですが)トラッド風の作風にほんのりラグタイムや正統派クラシックな要素も覗かせる作品。 骨格はピアノが固めて、物悲しいメロディにリコーダーが寄り添い、後半はオルガンも入って雰囲気を盛り立てますが、いわゆる厚みや盛り上がりはそれほどでもなく、繊細に組み立てられた音で聴かせる感じです。大きな変化が無く繰り返し主体なので、無限ループ化したら曲調と相俟ってゲームにも使えそう。 タイトル通りの舞曲風な6/8拍子ですが、ピアノの左手のリズムがなかなか凝っていて面白いです。 あ、ちなみに近く"Anywhere But Here" の感想も書きます。

マーリン、ノストラダムス、そして。

Kayak の公式サイトをチェックしたところ、次のアルバムについて幾つか興味深い情報がありました。 まず、九月にKayak biographyの本が出ます。著者は奥様ことIrene Linders。そして、時を同じくして40周年記念のミニCDが発売されます。 内容は、来年発売予定のアルバムからのプレビューと、1972年に制作されてお蔵入りしていた楽曲のリメイク。タイトルは"Symmetry"。 オリジナルは15分に及んだそうですが、今回は9分程に再構成されての録音となるそうです。 試聴できる当時の録音では、期待通り当時のプログレ(というかYes)の影響を存分に感じさせる音が聴けます。この1分半だけでもどうして今までリリースされなかったのか不思議なくらい魅力的に思います。 音と演奏はやはり70年代当時のKayakらしい硬質さとエキセントリックな印象を受けますが、今のKayakの音でどう生まれ変わるか期待したいです(こういう音のまま出てくれば70年代プログレの傑作になっていたような気がしますが) アルバムのプレビューはこれまた9分程度の(おそらく)編集版、アルバムは三作目となるロックオペラ、コンセプトアルバムで、タイトルは" Cleopatra- The Crown of Isis "となっています。 "Merlin - Bard of Unseen"、"Nostradamus - The Fate of Man"に続いて、今回も「人名 - サブタイトル」のフォーマットとなっており、これまで通りひとりの人物にスポットライトを当てたドラマティックな作風が期待されますね。 そして、その人物は、見ての通りエジプト女王クレオパトラとなっています。 エジプトという音楽的にも特徴のある国を題材に、はたしてどんな音楽を聴かせてくれるのか興味があります。 当然まだまだ完成は遠いのでしょうが、秋頃には一部とはいえ実際の音を聴かせてくれるというのですから、本編の登場も来年のそう遅くない時期になるのではないでしょうか。 Pimの死去により一時は活動さえ危ぶまれていたKayakですが、それを乗り越えて極上のポップアルバムとなった前作に続きこのような作品を送り出そうとしてくれるとは、本当に嬉し