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今月は音楽制作関連のニュースが多い?

なんかここしばらくKomplete 9の特大セールをやっていたので、 Native Instruments がティザーを始めた時、何にしてもKompleteは10になるんだろうなと思っていましたが、予想通りでした。 発表されたのは Komplete Kontrol S シリーズ、初代Koreの頃から出ないのかなあ? と思っていたNI製品と完全統合されたキーボードコントローラーでした。 内容的にはKoreの後継として申し分なさそうなもので、8ノブのスタイリッシュなコントローラー。 Fatar製アフタータッチ対応鍵盤などツボは押さえたうえで、Kontakt画面上と同じ色分けが実際の鍵盤上でもできると思われるLight Guideやタッチ式のピッチ・モジュレーションコントロールと面白そうな機能もあり、見た目やKomplete統合と相まってなかなか魅力的です。 個人的にはフェーダーがないのとシンプルなハード仕様の割に価格が高めなのが気になりますが、価格に関しては機能性への投資と考えればいいでしょうか。 それと、割とNIではいつものことですが、製品情報ページが追加されてからサイトトップが更新されるまで結構間があったような気がします。 Kompleteのヴァージョンアップでは6つ(うち3つはバンドル一製品の扱いですが)の新製品が追加されましたが、個人的に気になるのはかつてのAkoustik Pianoから連なっていたピアノ音源を入れ替える形で登場した ピアノ三製品 ですね。 数としては一つ減っているのですが、スタインウェイ、ベーゼンドルファー……と並べられるよりどんなキャラクターのピアノ、とラインアップされている方が取っ付き易いと思うので、わかりやすく選びやすいこの形はなかなかいいと思います。 各製品の音自体もとても魅力的ですから、ピアノの音に特定の要求がなければ他のピアノ音源は不要になるかもしれません(まあ、その特定の要求がとても多いのがピアノという楽器ですが)。 また、同日に PreSonus は同じくティザーを行っていた ラックマウントミキサー を、 Best Service はこちらも事前に予告していた Euardo Tarilonte による新製品 Mystica を、更に Sample Logic も新製品 Cinematic Keys を発表

Pineapple Thiefの"Magnolia"は

こちら の情報を見ると最長でも5分半と、これまでで一番サイズの短い、言い換えればプログレ色の薄い作品になっているようです。 これを普通のポップロック化したと言うのは簡単ですが、元々短い曲で情感的なメロディを印象づけるのが一番得意なバンドだったので、特に期待度が下がるような話ではありません。 もちろん、長めの時間を使ってゆったりと盛り上げていくのも持ち味の一つではありましたから、今回はそういうのはないのねという点で残念ではありますが、これは一皮剥けてやることがはっきりしたと捉えるところかと思います。 ちなみに、それとは反対の路線を進んでいるのが Rob Reed の"Sanctuary"となっています。 こちらは2パートに分割された各20分ほどの2曲とLP時代、もっと言えば初期のMike Oldfieldを意識した構成になっています。 パート1は既に試聴可能なのですが、ところどころOldfieldの特定の曲に対するオマージュ的なところを盛り込んだ内容で、はっきり言えば今年Mike Oldfieldの新作が出たという話を聞いたら知らない人は「おおこれか、久しぶりに初期の路線なんだな」と思ってしまいそうなレベル。 そして、20分間通して流れが詰まるようなことはなく、聞きどころを保ったまま最後まで進むので聴いてて楽しいです。 既に発送されたとのメールは数日前に届いているので、早ければ明日にでも届くと思われます。 今年はここまでも気になる作品が結構な数リリースされましたが(RPWL、Frequency Drift、Synaesthesia、Syndone、The Watch、Glass Hammer等)、下半期にリリースラッシュが続き、今回触れた二作品に加え Anathema /Distant Satellites Fredde Gredde /Brighter Skies Sylvan /Home Moongarden /Voyeur Kayak /Cloepatra ……等々が次々出てくるので大変です。 (IQを含めようと思ったらあれ上半期の作品だった、というのはここだけの話)

Magnolia

待ちに待ったと言いますが、The Pineapple Thiefの新作情報が公開、それに伴って公式サイトもリニューアルされています。 タイトルは"Magnolia"、花の名前ですね。ジャケットと思われる画像も今までのアルバムとはだいぶ趣を異にしています。 更に公開されたプレビュー動画ではメイキングとともにタイトル曲、あるいはシングル曲と思われる楽曲のインスト版が流れていますが、ヴォーカルはないもののかなりメロディックなバラードと想像され、これまでのバラード曲とそれほど大きな変化はありませんがどことなく今までよりも甘めな音になっているように感じます。 目立った違いとしては、ドラマーが交代したためかドラムが今までよりも引き締まった音になっていることと、ストリングスがより積極的にアレンジの中で使われているように思われるところでしょうか。 特に1:50あたりからの演奏はなかなか印象的だと思いました。 また、最後のピアノとストリングスによるサスペンスな引きがアルバム収録楽曲からの引用なのかどうかも気になるところ。 どちらにしろ、こうして情報が公開され発売日も発表済みとなれば、あとは更なるニュースと発売を待つのみです。 発売日は自分の誕生日に近いので、良いプレゼントだと思います。 思えば昨年は Magenta が27歳最後の誕生月にThe 27 Clubを……あ。

サッカーワールドカップの話

2014 FIFAワールドカップもグループリーグが終わり、これを書いているまさに今、決勝トーナメントの第一戦が始まっています。 日本代表は残念ながらグループ敗退となりましたね。 個人的にも今回は期待していたので残念な思いはいっぱいなのですが、最後に日本代表らしさを少しでもワールドカップの舞台に残し、次へのスタートとすることが出来たのはポジティヴな要素だったと思います。 僕はサッカーの専門家ではないので戦略とかサッカー協会周りの話は詳しい方にお任せするとして、しかし試合を見ていて感じたことはいくつかあります。 それはつまり今回の敗因にもつながることなわけですが、 一言で言うなら選手たちの心がどこか不安定だったのではないかという話です。 この四年間、日本代表チームは前回南アフリカワールドカップでの守備的な戦術への反動からより積極的で攻撃的なサッカーを目指してきたわけですが、反動による進路というのはコントロールが難しいもので、正しい方向に進んでいるつもりでもあるべきところに着地できないということが時として起こります。 今回も、守備的サッカーへの反動が行き過ぎて攻撃的サッカーへのこだわりが過剰になってしまったように思いました。 結果として、今大会で代表選手たちは合言葉のように「自分たちのサッカー」 と口にしていましたが、それは本来どんな状況でも自分たちのリズムを崩すことなく反撃を狙うことで生まれるものだと思いますが、心のどこかでその言葉を特定の型に落としこんでしまい、それの実行に心を砕いてしまったのではないか、そんな気がします。 それにワールドカップという大舞台への畏れ、そこで結果を出したいという意気込みなどがうまく噛み合わず(あるいは悪い方向に噛み合ってしまい)、自らリズムを崩してしまったように思います。 第一戦、コートジボワールとの試合ではそんな中先制したことで受け身に回ってしまった気持ちと自分たちの用意した攻撃サッカーという型との矛盾に対応できず、プレイがちぐはぐになってしまい、続くギリシャ戦ではその反省から攻撃的なサッカーを貫いたものの、それでも型から抜けだせずに「自分たちのサッカー」を自ら模倣したに過ぎなかったのではないか、というのが個人的なこの試合の解釈です。 その後選手たちからは「考えすぎた」「形よりも結果を大事に」といった反省の声が聞か

はあ。

結構長く放置してました。 どうにも書きかけで置いてある内容があると手が伸びづらくなってしまう。 とりあえず、近くいくつかのCD感想を書く予定です。 今年は制作発表がされていてまだ詳細情報の出ていないアルバムがかなりあるのですが、そのうちPineapple Thiefの新作が9月15日発売に決まったようです。 僕の誕生日の前日ですよ。これは予想外のプレゼントだ。 そういえばSylvanやKayakのアルバムも予定通りに行けばその周辺の時期に出るという話なんですよね。 いや秋の出費が大変そうだ。

佐村河内氏の件

これに対して自分が何か言うことがあるかどうか、そもそも彼の曲を聴いたことがないこともありかなり迷うところなのですが、曲がりなりにも音楽に関わりその道を志している身として こんな格好のネタはない 意見表明をする意味はあると考え、ここで一応の考えを述べてみたいと思います。 まず、彼の人気を決定づけた事象は「耳の聞こえない作曲家」であるという非常に目を引くプロフィールでした。 音楽家にとって聴力を失うことがどれだけのハンデであるかは想像に難くなく(僕などは音楽を「聴く」ことに中毒的なまでの快感を得ているので、そうなったら自殺も考えるかも知れません)、そうした中で作曲を続けていることは確かに聴衆の心を惹き付けるでしょう。 しかしながら、本来そのハンデと作品は別の問題です。 音楽界には彼の引き合いに出されたベートーヴェンに、現代なら盲目や片腕などの演奏者も少なからずいますし、スポーツ選手でも(今回巻き込まれる形となった高橋大輔選手もそうですが)大怪我や失意を乗り越えて活躍する人はたくさんいます。 そういった状況で研鑽を積み、一級品のパフォーマンスを成し遂げる彼らの努力と情熱は素晴らしいもので、その姿に感動する人は多いはずですし、そんな苦難の中からこそ得られるものもあるかも知れません。 ですが、ハンデを乗り越えることでパフォーマンスに劣る部分が出来るとすれば、どんな感動的なストーリーに彩られていようとそれが「見劣り」である事実は変わりません。 Aさんは恵まれているから逆境を背負ったBさんの方が凄い人だ、なんて理屈は「成果に目を向ければ」ありえないはずです。 つまり、逆に言えば少なくとも音楽や絵画など感性を用いる分野において、作品の評価と作者の背負ってきたストーリーは不可分であると思います。 ですから、僕は「純粋に作品だけを評価する」などという人はあまり信用できないと思っているし、本当にそのような態度で作品を評価するならその行為は観賞態度として不適切だとさえ考えています。 然るに、今回判明した彼の行為、被爆二世であり聾唖の作曲家であるという悲劇的なプロフィールを無関係の人間の楽曲に付加し、それを世間に向けて発表する、というのは不当に作品の価値を高める(水増しと言ってもいい)ことに他ならないと思うわけです。 しかもそのプロフィールは作品とは関係なく彼を悲劇

NAMM、その2

今年のNAMMは先にも書いたようにMIDIコントローラーの妙な充実が個人的に一番のポイントだったのですが、終わって改めてみると、面白いものは多いイベントになったように思います。 何故か目立ったのがBOSSの OD-1X 及び DS-1X 、Ibanezの TS808DX と古典的名機の名前を受け継いだギター用エフェクターの新製品でした。 Uni-Vibe や Echoplex も(若干事情は異なりますが)似た感覚かも知れません。 長年愛されてきた定番の機材が元のメーカーによって生まれ変わるというのはなかなか興味深い事象だと思いました。 個人的に驚いたのが、Casioが DJ機材を発表した 事でした。 特にヘッドフォン。カシオがヘッドフォン? という時点でびっくりですが、musicradarの 記事 にあった衝撃的な写真がなかなかに目を引きました。 さすがタフネスのカシオ、ということろ……なんでしょうか。 それと興味を引かれたのはiConnectivityの iConnectAUDIO 4+ 。 iOS製品との連携が売りになっていると思いますが、単に二台のPCで負荷を分散させたいという用途にも非常に良いと思います。 あとはオーディオインターフェイスとしての性能が問題でしょうか。 プリアンプやコンバーターの質は未知数ですが、とりあえず192kHzに対応してたら嬉しかったですね。 そういえば今回も各社からオーディオインターフェイス新製品が登場していましたが、Thunderboltの二 製 品 とSteinberg UR44 (これはここでの発表じゃないし)以外は揃って96kHzまでの対応だったように思いますね。 昨年のNAMMではVir2社の Acou6tics が発表されていました。 夏予定と予告され、デモはまだかなーと待っている間に一年が過ぎてしまいました(しかもその間に後の発売になると思っていたCinematic Thunderが先に出てしまった)。 今年も展示され、 トレイラー も公開されたようですが、いよいよ発売になるのでしょうか。 ナイロンギターのデモ早く。

新年……

明けてましたね(遅い)。 違いますよ、別にモンハンにはまってブログをさぼってたわけでは。 ただ書きかけのMagentaの感想が途中で止まってしまってて書きづらくなったというのもありまして。 ……今度書き上げます。 そうそう、昨日から毎年恒例のNAMM Showが始まっています。 これまでの情報を見る限り、MIDIキーボードの発表が随分と多いように感じます。 なかなか要求に合うキーボードが見つからないなと嘆いていたのでこれは嬉しい。 Alesis や Akai の他、Korgから発表された Taktile は長い事Korgはこういう製品を作らないのかなと思っていた、大体その通りの物だったので、見た時は小躍りしたい気分でした。 まあNanoシリーズ全製品の機能をフルサイズのキーボードにくっつけたようなものですね。 X-Yパッド付きのコントローラーは本当に殆ど見ないのですが、やはりやってくれるのはKorgだったなと。 Akaiのものは前世代MPKシリーズの正当進化なので、良さそうだとは思うものの新奇性は無いに等しいのですが、AlesisのV/VIシリーズは少し面白そうですね。 独特のキーボードとパッドの配置は最初首をひねったのですが、Liveのようなソフトで両者を同時に操作するようなシーンを意識した物のようです。 地味にこの価格帯では貴重なアフタータッチ対応のキーボードでもあるので、少し欲しいなーと思いました。 また、 Behringer から X-TouchシリーズとMotorシリーズが発表、双方とも結構目を引く特徴のある製品となっています。 特にMotorシリーズはモーターフェーダーとアフタータッチ搭載で比較的安価というかなり特徴的な製品で、同社がコントローラーに力を入れてきているのを感じました。 ちなみに、AlesisとKorgからは揃っていわゆるKeytar型製品も発表。流行っているのでしょうか。 しかしinMusic系ブランドはAlesisとM-Audioがオーディオインターフェイス、AkaiとM-Audioがヘッドフォン、三者揃ってキーボードコントローラー(M-Audioは既発製品ですが)とモニタースピーカー、 と同ジャンルの製品が多く揃っているのが興味深いです。 そういえばRGBバックライトパッドを搭載した新製品を全てのブ