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Showing posts from October, 2012

Beneath The Waves

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さて、 Kompendium のアルバム発売前最後となるビデオ、タイトル曲"Beneath The Waves"が公開されていました。 現時点で公式のFacebookやTwitterで報告がされていないので、YouTubeのチャンネルから直接見付ける事になりました。 これはNick Beggsがスティックで参加している曲で、確かKompendiumの最初に報告された動画(そして情報)にて演奏されていた曲だったと思います。 曲としては前の二曲と比べると情景音楽的な色合いが強く、歌のメロディそのものに大した主張がなく淡々と進むので地味に感じられるのですが、本作の特徴であるケルト風のテクスチャ、Neil TaylorのギターやMel Collinsのソプラノサックスといった器楽、Synergy VocalsやChristinaのバッキング・ヴォーカル、そしてNeck BeggsとGavin Harrisonの生み出すグルーヴが印象的に重なり、得も言われぬ雰囲気を醸し出しています。 物語を奏でるアルバムの中にあって場面音楽として最大の魅力を放つであろう事は想像に難くないでしょう。 映像自体もドラマを感じさせます。 水中のシーンは実写が難しいのでCGにした感がありますが気にしない方が良いでしょう。

Mangeta - Chameleon

という事で、今更ながら Magenta の前作です。 本作の制作に当たってRob Reedは二つのタイプの作風、すなわち"Seven"のようなメロディックでシンフォニックな作風と"Metamorphosis"のようなハードで現代的な作風、の選択を求められたとしています。 結果として両者を合わせた大量のマテリアルが生まれ、そのうち後者の作風を取って結実させたのが本作"Chameleon"である……との説明が為されていたと思います。 今にして思うと前者は Kompendium としてより大きなプロジェクトで進行していたため後者を優先した、と考えられなくもないですが、穿ちすぎでしょうか。 それはともあれ、本作はその通り"Metamorphosis"に近いハードな音で仕上げられています。 が、ひとつ大きな差異があり、それは楽曲が格段にコンパクトでポップになった事です。 最も長い曲で9分強というのはこれまでのMagentaの作品では最短であり、多くの曲は5分前後で構成的にもわかりやすくなっています。 だからといって作風が殺されたかと言えば勿論そんな事はなく、特徴的なメロディやコード進行、ギターやキーボードの演奏、何よりヴォーカルにMagentaの特徴はしっかりと生きております。

あらら……

先程メールチェックをしていたところ、 Kompendium のアルバムは製造の遅れにおり発売が11月2日に延期となったとの連絡がありました。  残念ですが、なってしまったものは仕方がないので大人しく月が変わるのを待ちたいと思います。 それまでに新しいビデオも控えていますが、既に待ち遠しいの極致なのでちょっと辛いですね。 問題は日本に届くのが発売日より遅れるのではないかという可能性ですが、前にMagentaを買ったときは当日に届いたので大丈夫……と言いたいところですが、今回はこういう事情での遅れなのでどうなるでしょう。 とまあKompendiumの事を書いていてふと気付いたのですが、 Magenta の前作の感想をまだ書いてないような気がします。 時間的猶予も出来た事ですし、Kompendium発売までに書いておこうかと思います。

そしてネットラジオ

 発売まであと一週間、 The European Perspective にて Kompendiumスペシャル が配信されています。 内容としては最初の 広告ムービー の音声から始まり、一曲目"Exordium"をフル(と思われる)バージョンで聴けます。 そこからはRob Reedのインタビューですね。 Exordiumはこれだけ聴くとプレグレ、ロックというよりはいわゆるケルトミュージックという印象。 波の音、海鳥の鳴き声をバックに語りが入り、続いてホイッスルが提示するテーマが様々にリプライズされる構成。最初のテーマから続くソプラノサックスのメロディが切なくて、この時点で胸が締め付けられそうです。 その後ストリングスが入り一気に盛り上がるのですが、おそらく本作を気に入る人はこの時点でもう陥落すること間違いないのでは。 更に女性オペラ歌唱が入ったり締めはすっと静かになったりするのですが、全体に「MagentaのRob Reed」の印象はしっかり残っていますが、それを超えて普遍的な「名曲」のオーラさえ感じます。 そして、このテーマがアルバム全体を貫くメインテーマとなっているようです。 インタビューに挟んで他の曲も聴く事が出来ますが、これで満足してアルバムを買わなくなるような人は端から対象外でしょうから問題はないものと思われます。 何しろ二時間もあり現時点では試聴途中なので、全部で何曲流れるかはカウントできませんし、どれがどの曲かもはっきりと断定できませんが。 追記:聴けたのはExordium、不明(Synergy Vocalsの参加曲、諸々の記述からするとExordiumの続きかも知れません)、Lilly、Il Tempo È Giunto、Mercy Of The Sea(PVより長いフルバージョン)、の五曲でした。 番組のラストはMercy~のインスト部分で締め。 後半は本作からではなくRobのルーツになったと思われる過去の曲を流していました。 アルバムに興味を失うような流しすぎには至らなかったので一安心。 というか、案の定というべきか、むしろアルバムを聴くのを前にも増して待ちきれなくなりました。 とりあえず、来週予定のビデオと併せてアルバムが届くまでの間を持たせるのには格好の材料。 そして再来週にはCDが届く

Mercy Of The Sea

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何度か取り上げた Kompendium 、昨日新しいビデオが公開されました(YouTubeの投稿日は一昨日だったりしますが)。 時間が予告されていたので、PCの前で今か今かと待っていましたよ。 アルバムの4曲目となる"Mercy Of The Sea"となります。 前回の"Lilly"とはアルバムでは連続した曲になりますが、純粋な演奏ビデオであった"Lilly"とは異なり、映像はストーリー仕立てとなっているようで、曲順と合わせて色々と想像を巡らせるのも面白いです。 映像や各曲のタイトルを見るに、どうやら全体的には悲劇となっているような印象ですが。 曲の方ですが、本物のストリングスだけでなくサンプリングと思われるブラスまで入った壮大なオーケストレーション、バグパイプやフィドルによるケルト的な演出など、映画音楽をも思わせるスケール感のあるアレンジが印象的です。 そして、それに乗せて哀愁のあるメロディを歌うSteve Balsamoのヴォーカルがそれはもう素晴らしく、この曲の壮大な印象を最後に一押ししているのはこの声と言ってもいいでしょう。 声質、声量、音域、安定感、どれをとっても完璧に近いパフォーマンスです。 Francis Dunneryのギターも見事な演奏で哀感を引き出すのに一役買っています。 冒頭、雄大なストリングスのアルペジオとイリアン・パイプスのメロディで引き込まれる事間違いなし。 ケルトとオーケストラを取り入れたポップミュージックという面では「タイタニック」等の映画主題歌を思い出すのもありでしょう。 今後タイトル曲"Beneath The Waves"のビデオも公開となるようなので、そちらも期待したいと思います。 アルバムは予約完了しました! RobはKompendiumの作業が完了し、既にMagentaの新作に戻っているようです。 まさかの復活を果たしたCyanも併せ、今年はRobにとって大きな年になりそうです。