電気式なんたらかんたら

前から少し楽しみにしていた電気式華憐音楽集団のアルバム"BLACK BOX"が届きましたよ。
今まで音源でのリリースが殆ど無く、ゲームを買うか(一本も買ってない)ゲーム公式サイトのショートバージョンで我慢する以外では法的に問題のある手段でしか聴けない状態が続いていたわけですが、ようやく主要な楽曲をCDで楽しめるようになりました。

当然のことながら、基本はメタル。メタルのサブジャンルはよくわかりかねますが、メロディック・スピードメタルとかネオクラシカルとか呼ばれる類のものだと思います。
さすが萌えメタルと呼ばれるジャンルの草分け的存在だけあって、「可愛い声でかっこいいメタル」を高い完成度で体現していると言えるでしょう。
その派生ともいえる感傷的なバラード曲、正統派のポップス、電波ソングまで内容はさすがに10年にわたる活動の集大成だけあって充実。
どっちのディスクも6曲目でずっこける事請け合いで、これがメタル系リスナーに素直に勧めづらい要因でもあり、聴かせたときの反応が気になるところでもあるのですが、音楽的なレベルの高さは見事に示しています。
また、演奏は非常にハイレベルなのですが、時代を経るに従って音の質や表現力が増しているようにも感じました。歌唱の方はより明確に成長が実感できると思います。

個人的に、というかネット上でも言われているようですが、"聖 ~ひじり~"のアレンジが大幅に変わっているのはなかなか面白いと同時に、少し残念でもありました。
こちらの力強さも良いのですが、原曲の儚げな感じがこの曲には合っていたような気がします(ゲームの方に合っていたということなのかも知れませんが)。

また、予想以上に衝撃的だったのがBOX特典の"Special disc for HEADBUNGERS"。
新曲"B.M.S."は強烈なイントロから劇的なヘヴィメタルに展開する、期待以上の内容。サビのメロディが80年代のムード歌謡みたいなのが何ですが(冬のソナタという説も)、メタルにおける「クサメロ」というのはこういうものなのかも。
他は既存曲のアレンジですがどれも原曲以上にダイナミックで演奏も素晴らしく、音量を上げるとかなり気持ちよさそうです。
特に「機械人形」は、メタルが苦手な僕も受け入れやすい要素が大きく取り入れられていたのもあり、とても気に入りました。
この内容ならもう6~7曲追加して単品のアルバムとして出すべきだったのではと思うくらい。
収録曲を見ると「(demo)」という表記がありますので、そのうち正式盤が出るのでしょうか。それなら期待したいところですが。

それと、クレジットによるとメンバーが電気、式、華憐、音、Gaku、集、Dangとグループ名の全文字分揃っているようなのですが、集なるメンバーがどういう人なのかはよくわかりません。
過去の曲が打ち込みを使っているのに対してボーナスディスクが生っぽい演奏ですから、音Gaku集の三名はベース、キーボード、ドラム担当かなとも思うのですが。
演奏担当のメンバーが増えるとライヴとかも、と思うのですが、もしかすると妖精帝國との絡みで難しかったりするのでしょうか。

さて、出来たら年内にもう一回更新したい。

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