ゲルニカ

MsgentaのChameleon Project、最後の曲がアップロードされていました(どうもReflectionsはおまけ的な位置づけの模様)。
タイトルは"Guernica"、ドイツ軍の空襲で有名なスペインの都市であり、その惨状を描いたピカソの絵画のタイトルとしても知られています。

さて、楽曲なのですが、今までこのプロジェクトで公開されてきた中で一番「プログレらしい」構成になっています。
ゆったりしたパッドを背景に呟くような序章からハードなギターリフ、リズム、シンセが入るところは劇的。ここの決めは過去にも何度か聴かれた、いや、はっきり言えば元ネタはYesの"Heart Of the Sunrise"か。
そこからは前作に近いイメージのハードロック。メロディは初期の作品に近いかも。
アコースティックなギター・アンサンブルを挟んで再びハードに盛り上がるが、ギターがとても良い。音数少なめのリズムも曲にあっている。
そのままピアノのリフレインに演奏が引き継がれて、Magentaらしい切ないコード進行で進む。そこから繋がるコーラの決めは"Genetesisを思い出す。
最後は序章のリプライズで締め。

全体的な音使いはMetamorphosis、一部の決めはGenetesis(というより改めてYesを意識した結果かも知れない)、など彼らの特徴をしっかり織り込みつつ「Magentaの作品」として新鮮な聴き心地を与える作編曲、6分に詰め込みすぎにならない範囲でこれだけ濃密に物語を込める構成、おまけにプログレ的ながらメインストリームでも受けそうに思えるくらい今のロックとしてかっこいいという物凄い作品。
唯一の弱点は、もっと長く続いて欲しかったと思ってしまうところか。
彼らの楽曲全体の中でもトップクラスの出来映えだと思うし、Magentaの作風を象徴する楽曲に仕上がっているのではないでしょうか。
アルバムへの期待を膨らませるという点でも見事です。

アルバムの曲目も発表になりました。
Glitterball
Guernica
Breathe
Turn The Tide
Book Of Dreams
Reflections
Raw
The Beginning Of The End
Red 
となっています。タイトルも良い感じですね。
それとネットラジオの"The European Perspective"で更に曲が聴けるようですが、プログラム全体で3時間あるのでまだ聴いてません。
発売も間もなく、楽しみです。

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