初音ミク事件、補足。

なんといいますか……あっちのブログにはコメントしない気だったのに、結局しちゃったよ。しかもこの件と関係ないところで。

それはともかく、例の事件の後でメディアファージブログに掲載された社長さんの謝罪コメントに関する事。
まず、本来クリプトン側が謝罪するべき事は何一つないはずです。社会一般の常識に照らし合わせて、
「取材してきた番組があのような扱いをする事を予期できなかった」などというのは会社として謝罪する内容では全くありません。当然、公式にニュースリリースとして発表される性格のものでもなく、あくまで事態に関わった人間の中心として、ブログ上でユーザーに謝った、というだけの事。
なので、向こうで延々と食いついている人がいる顔文字に関する話は、個人的には完全なセーフです。
それに批判コメントも擁護コメントも付いていたところで結局は顔文字を修正するという判断に至ったのだから、顔文字は駄目という人の意見を汲んだ形になるわけで、それ以降もずっと顔文字云々と噛み付く人は、ちょっと理解に苦しむ感じがします。
何人かの人が言うように、文章の体裁の事を指摘する割に自分の文章は言いっぱなし感漂っている人がやたら多いのも何だかなーと。

あの放送がどのような意図の元で編集されたものなのかはよくわかりません。単なるオタク叩きの一環かもしれないし、音声合成ソフトの進化がテレビ局の権益に対する驚異になると思ったのかもしれない。テレビの仇敵たるニコニコ動画にかなり接近した立場にいた事による潰しかもしれない。
理由はいろいろと想像できるのですが、確定した事はまさかTBSがコメントを発表でもしない限りはわかりませんし、どうであったとしても初音ミクという製品をまともに紹介する気がなかったという事実に変わりはありません。
あの放送においてクリプトン関係者、初音ミク愛好家(ユーザー含む)、藤田咲さん、Otomaniaさん、オタクを敵に回したわけですが、さらに広く視点を取ると全DTM者やコンビニのアルバイト(更に突き詰めればコンビニ業界かも)にまで不快感を与える内容で、バッシングが起こらないと考える方がおかしいくらいだと思うのですが、つまりこのような人たちが嫌な思いをするのは勿論の事制作側も批判に晒されるのは放送前から確定していたという事で、TBS側は誰が嬉しいと思ってあの番組を製作したのか理解に苦しみます。

とくにOtomaniaさんにあってはせっかく作った「あの鐘を鳴らすのはあなた」が使用されないばかりか、あの「キモさ」を強調されたオタクの方と勘違いする人まで現れる始末で、本当に大きな迷惑を被ったと思います。

また、藤田咲さんのブログの、この事件に関するエントリーを見て惚れました。この製品に深く関わった人間として、また声優として申し分ない対応です。

まあ、今回言いたいのはこんなところだと思います。

(追記@10/19)
なんだかGoogleイメージ検索やYahoo画像検索の結果から「初音ミク」が排除されているという話になっています。
このこと自体は確認済みなのですが、それに対して陰謀論を唱えるとか、そうでなければクズ検索エンジンなどとなじるとか、そういう脊髄反射的な反応しかできないのは何なんだ、という気がします。
確かに某コラムに関する検索で初音ミクを取り扱った回だけ引っかからないなど、明らかにミク関連が消えている様子は覗えるのですが、Googleなら通常検索で初音ミクを取り扱ったページを探すのは簡単ですし、ニュース検索では「この件」に関するニュースまでしっかり引っかかる。Yahooも同様、ビデオ検索でも大量の動画とミクを扱った「スラスラニュース」まで引っかかってきます。第一Yahoo!ヘッドラインにてこの件に関する記事が掲載されるなど、各社でも対応に戸惑っているように見えます。
どうも日本語サービスに於いて特定のキーワードでの画像検索が何らかの理由ではねられていて、それにたまたま(あるいは、何かしらの周辺事情によって必然的に)含まれている、という考え方の方が陰謀論よりは現実的なようです。
少なくとも検索エンジンの関係者が初音ミクを排除しようとしているよりは可能性が高いと思います。

それにしても気になるのが、公式ブログで「GoogleやYahooの検索は使いません」とか言っている人たち。前の「アッコにおまかせ」問題の時の「TBSは基地外の集まり」「TBSは映らないようにしています」「TBSから放送免許を剥奪しろ」といったことを平然と書き込んでいる人を(テレビ自体をもうすぐ絶滅すると行っている人までいた)見た時も同じように思ったけど、その件に関係ないレベルでメディアそのものに敵意を顕わにする事が公式サイト周辺で行われている事がどれだけ社会的立場を不利にさせるか、あの人達はわかってるんですかね?
TBSが問題の多い放送局である事は確かに自明かもしれませんが、それを取り上げて叩くのは2ちゃんねるやそうしたスタンスを最初から取っているブログに任せておけばいいのです。
公式周辺でやればそれ自体が反社会分子に見える材料を生産してあげる結果にしかなりません。
ましてGoogleやYahooを敵に回すなんてのは初音ミクという製品の立場を考えれば百害あって一利なし、完全な自殺行為になるでしょう。
そろそろ、どんな問題があったにしろ、その相手を含む企業体全体に露骨な敵意を向ける事は公式のコメント欄でやる事ではないと気付いて欲しいところです。
こういう人たちはブログのコメントでそうした発言に対するwat氏、伊藤氏からの反応がないのもコメント数が多いから程度にしか思っていないかもしれませんが。

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