「初音ミク事件」に関して、

個人的な見解を。

事の顛末については、ちょっと調べればすぐにでもわかる事ですし、あちこちで語り尽くされた感があるので、ここであえてなぞり直す意志はありません。
なので紹介はITMediaJ-CASTに任せる事にして、私見です。

まず感じたのは「ちょっとパッケージの絵が可愛くてキャラ付けされてて声が可愛いだけの歌声合成ソフト」がこんな騒ぎを引き起こすなど予想外という事。
だって、パッケージと声以外はSweet Ann(これ)と同類の製品ですよ。なんでアキバの萌え萌え人気アイドルとしてクローズアップされる必要がある。

公式ブログのコメント欄のほぼ全てに目を通しましたが、目立ったのは「TBSの放送(コメントでは「報道」と書いている方が多いですが、その名を冠するに当たる番組とは思いません)はあまりにもひどい」「抗議をするべきです」「watさんは悪くありません」「私たちユーザーは味方です」「WBSのトレたまで扱ってもらうべき」こんなところでしょうか。というより、これに悪意(ないし偏見)丸出しの荒らし的コメントとそれに対する反論が少しずつ混ざっている状況と感じました。

それに対する第一印象は「こんなコメント『ばかり』で500コメント以上も消費するなよ」でしたが、このコメント数は初音ミクというソフトウェアが相当な人気を獲得していた事と例の放送があまりにユーザーにとって不快だったという事実を端的に表していると感じました。
一方でこうも思います。あの放送が行われた事でミクへの世間のイメージが直ちに悪い形で固定されたとかクリプトンの社会的評価が下がったという事実は発生していなかったはず。発生したとしたらそれは放送直後から騒ぎが大きくなりすぎたせいじゃないか、と。

さて、件の放送内容ですが、正直なところ、オタクバッシングだの何だのという部分は事の本質ではないでしょう(放送内容の本質かもしれませんが)。そういった事全てを保留するとしても、最新世代の音声合成ソフトウェアであるところの「Vocaloid」初音ミクの実態について全く触れられていない、そしてブログでも明らかにされた事前の協議と全く異なる内容で放送されたこと、これがどう取り繕おうと看過できない重大な問題だと思います。後者は「よくあること」なのかもしれませんが。
これは公式ブログの煽りコメントにある「キモオタの生態を放送しただけ」を真と認めようと変わらない事実です。

もともと、人の声を自然な感じで合成できる技術の開発は多くの人の夢だったはずです。それがようやくこのレベルまで到達した。本来なら誰も批判をする必要など無いはずです。それがされたのは何故かと言えばオタク向きの(ように見える)パッケージングが施されたからに他ならないでしょう。
パッケージは可愛い女の子。ご丁寧にキャラクター付けもされている。そして声の提供者は声優。十分な材料です。
詳述はしませんが、これ自体はVocaloidの展開上きわめて合理的な判断だったと思います。ただしオタクっぽいというイメージが持たれる可能性はあった。そしてそれが現実になった。
起こった現象はそれだけです。結果としてTBSが馬鹿な放送をした。それだけの話で終わるはずでした。

それがどうなったかはブログを見ての通り。良くも悪くも、熱烈な支持者がいた事がこの騒動をより大きなものにしてしまったという事です。

そのブログのコメントにある煽り的なコメントについて、一つ一つ突っ込みたい気持ちもあるのですが、そんな事をここでやっても向こうでやってもやたらスペースを取りますし、余計な反応をするのも思うつぼでしょうから、一言。
あの放送の全てを受け入れたとして、初音ミクの購入者の中に二人のキモオタが含まれていたこと以外の何かが証明されたんですかね。

僕もアニメの話を時折出すようにオタクである事は否定しませんが、俺の嫁発言などについても特に言及する気はありませんが、少なくともオタク全般をあのようなイメージで規定する事に無理があるとは思います。
それ以前に、そのようなイメージから「コンビニでアルバイト」まで一緒くたにして嘲笑含みに報じた事が問題な気もしますが。

徹夜明けかつコメントを見終わったばかりのテンションで書いてるから色々変なところがあるかも、後で直すかもしれません。

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