The Pineapple Thief - Where We Stood

発売は10月に延期となったThe Pineapple Thiefのライヴアルバムですが、購入者にはMP3アルバムのダウンロードが送られてきました。
最初のファイルにタグ情報がなくタグ情報を入力し終わったところで修正版ファイルが送られてきたので些かぐったり。

さて、本作のポイントは何と言ってもGavin HarrisonとDarran Charlesの参加。
"Your Wilderness"収録曲は勿論のこと、これまでの楽曲でもこの両名によるテクニカルな演奏が入ることで「今」の彼らのパフォーマンスに生まれ変わっています。
正直なところ、演奏は荒削りと言ってもいい内容だし、音の強弱差がそれほど大きくないのでスタジオ版にあった静と動の妙はあまり感じられないのも確かなのですが、代わりにライヴならではの勢いとアグレッシヴな表現が新たな表情を見せているように思います。
特にDarranのギターが原曲より遥かに大胆かつテクニカルに攻めることで強烈な印象を与える曲が幾つか存在していますね。
フェイバリットの一つである"Reaching Out"などは典型といえると思います。
代表作"Part Zero"でも原曲のギターソロが完成されているから大人しいかと思ったら見事な速弾きを披露するシーンあり。
また、スタジオ盤ではあまり主張しないキーボードも時々強烈な音で前に出てきます。
そしてヴォーカルはアコースティックギター弾き語りになった時に最大の存在感を放っています。

総じて、印象としてはファン向け。
新規のリスナーにはスタジオアルバムの方が適していると思います。
ファンが「ライヴ」なTPTの姿を求めるなら好適な作品でしょう。
特にギターファンにはお勧め。勿論、Gavinのドラムの存在感は抜群なのでドラム好きにもお勧めできます。

あとは、BDで映像がついた時にどれだけ印象が変わるのか、楽しみです。

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