ようやくという感あり

たしかBig Fish Audioのサイトで"Q"という製品がアナウンスされたのは大分前、サイトが旧デザインの頃であり、Vir2社が発足して間もない頃だったと思います。
どんなものかなーとワクワクしながらその製品情報を待っていて、その後一時は無かったことにされたのかと思うくらい情報がなかったのですが(ところでBlueは本当に無かったことにされたのでしょうか)、その製品がとうとう発表になりました。

その内容ですが、一言で言うと最近流行りの「シネマティック」をキーワードとしたサウンドデザイン系総合音源、HeavyOCitySample Logicの製品群やEast West"The Dark Side"等と方向性としては共通のものとなっているようです。
それらの製品を持っている人にとってそれじゃあどうなのかということになりますが、デモを聴く感じ前二社がそっち専門のメーカーであり、より積極的な「加工された」音を押し出しているのに比べるとEast West社やこれは音源の総合メーカーという性質を生かした、それぞれに特有の音の感触を持っているように思います。
あくまでデモソングを聴いた限りなのですが、これらの中で本製品が一番ナチュラルな音で、自然に使いやすい、もっと言うと「この音源を使うことでその音質が曲全体に印象づけられてしまう」感じのしない音のように感じられました。
一定のコンセプトに沿って音を作るというより、映画を演出するのに使いやすい音を様々集めたという感じでしょうか。
この内容だと音質指向の異なる"VI.One"と並ぶ総合音源と言っても良いような気さえします。
容量は16GB、この種の製品としては少なめで、画面デザインも使いやすそうですし、このような音質傾向とあれば「シネマティック」な音源をとりあえず使ってみたい人には一押しとなるのではないでしょうか。
それにしても、ここ最近のVir2製品の魅力的なことは凄まじいものがあり、少し個性的な総合音源メーカーとして存在感を強めている感じがします。

さて、Big Fishで出た音源と比較すると「普通の」ストリングス音源が存在しないことになりますが、ここを繋ぐことはあるでしょうか。

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